副業としても、専業としても「WEBライター」の認知度が高まっている昨今。
初期投資がほとんどいらず、特別なスキルがなくても挑戦しやすいことから、人気の職業の一つになっています。
しかし、実際にWEBライターに挑戦してみると「稼げない!」「思ったよりキツイ!」という声が多いのも事実です。
そこで今回は「実際、WEBライターをやってみたどう?」と、私の周りにいるフリーランスや派遣で働くWEBライターさんたちに聞いてみました!
「想像していたのと違った部分」に焦点を当てているので、ぜひ参考にしてみてください。
また、そういった認識相違や失敗を防ぐために事前にできることもまとめています!
そう甘くない、WEBライターの現実8選
「私にもできそう」と気軽な気持ちで始めてみたはいいものの、「こんなはずじゃなかった…」「現実はそう甘くなかった…」と思う方が多い、WEBライターという仕事。
それは、主に以下のような理由からです。
- 文字単価が驚くほど安い
- 常に締め切りに追われる
- 安定とは程遠い
- 家からでなくなった
- 案件が取れない
- クライアント側に文章力がある人がいない
- 気づいたら何でも屋になっている
それぞれ詳しくご説明していきます!
文字単価が驚くほど安い
基本的に「文字単価」で計算されることが多いWEBライターの仕事。
初心者WEBライターが請け負うことのできる案件の多くは、文字単価2円未満です。
文字単価が1円なら、1000文字書いて1000円!
5000文字の案件を2日に一度執筆しても30日間で75,000円と考えると、副業ならいいですが、専業としてはなかなか厳しいのが現実です。
そして、忘れてはならないのが「時給換算した場合の金額」です。
- 文字単価1円で3000文字、約2時間かかる執筆作業
- 文字単価2円で3000文字、約6時間かかる執筆作業
1つめは時給1,500円換算ですが、2つめは時給1,000円換算になります。
対応する案件数が多くなればなるほど、時給による収入の差は大きくなるので注意が必要です。
そのため、案件を選ぶ際には、単純に文字単価だけで見るのではなく
- 付随する作業はあるのか
- 付随する作業がある場合はどのような作業か
- 付随する作業にかかる工数はどれくらいか
といったこともの判断基準にしてほしいと思います。
常に締め切りに追われる
単価の低さなどから、常に締め切りに追われている人が多いのもWEBライターの特徴です。
「自由がほしくてライターを始めたのに、全く反対の生活をしている」というWEBライターさんも少なくありません。
そのような状況を回避するためにはいくつかの方法がありますが、大切なのは締め切りの数日前に納品できるようスケジュールを調整することです。
締め切りギリギリに納品できるようなスケジューリングをしていると、納期に追われる日々から抜け出すことが難しくなってしまいます。
少なくとも前日には納品できるよう、前倒しで作業を進めていきましょう。
安定とは程遠い
それまで正社員で働いていた方が、フリーランスライターに実際挑戦してみた結果、ぶち当たるのが「安定とは程遠い」という現実です。
「家で仕事ができる」「時間に縛られずに仕事ができる」と思ってライターになってはみたものの、収入の不安定さや、各種福利厚生がないつらさを実感し「正社員が自分には合っていた…」と辞めていく人を何人か見てきました。
もちろん、正社員には正社員の良さがあるし、フリーランスにはフリーランスの良さがあるため、どちらがいいと決められるものではありません。
そして、「フリーが合っていなかった」と知ることができたのなら、一度フリーを経験したことも間違いではなかったと思います。
家からでなくなった
フリーランスのWEBライターになる前は「カフェやコワーキングスペースで作業をしている自分」を想像していた方も多いようです。
しかし、実際には自宅でずっと働いているというライターさんが、(特に独身の場合)とても多いです。
一人暮らしをしているWEBライターさんの場合、外に出るよりも自宅の作業環境を整えるほうが、はるかにリラックスできるし、長い目で見ると安上がりだしとメリットが大きいようです。
「パソコン一つで仕事ができる!」というのもライターのいいところですが、案件によってはモニターが複数あったほうがよかったり、いつでもオンラインミーティングできる環境が必要だったりもします。
そういう作業環境を整えられるのが、自宅で働くメリットのようです。
案件が取れない
そして、多くのライターさんが直面しているのは「案件を取る難しさ」です。
クラウドソーシングサイトには毎日多くの案件があふれていますが、文字単価2円以上の仕事にはたくさんの応募が殺到します。
その中には実績やスキルを持っているWEBライターさんもたくさんいるため、実績がほとんどない状態では契約につなげることが本当に難しいのが現状です。
「最初は仕方ない」と割り切ってコツコツと実績を積んでいく必要があります。
クライアント側に文章力がある人がいない
いろいろな理由でクライアント側では賄いきれない執筆作業をフリーランスライターに委託するため、クライアント側にはライター教育やディレクションをできる人がいない、という場合も少なくありません。
そういうところだと、何か問題が起きた際に「とりあえず修正して!」と具体的な指示が出せずに丸投げしてくることもまあまああります。
実践でいろいろ学べると思ったけど、そうでもなかった!という場合も多いと思います。
逆にいうと、そこで信頼を積めば、執筆作業を一任できるライターとして長期雇用・単価アップも見込めます。
気づいたら何でも屋になっている
「WEBライティング」と一言で言っても、執筆をするだけの案件はほとんどありません。
情報収集や構成の作成はもちろん、入稿や取材、データ入力、撮影などが業務内容に含まれていることもよくあります。
「ライターのはずなのに、制作会議に出席している時間のほうが長い」
「執筆がしたいのに、ほかのライターが書いた文章の検品作業ばかりしている」
といった状況にふと気づき、「自分がしたかったのってこれだっけ?」と思うこともあるようです。
その仕事が合っているのであれば続けるのも悪くないですが、明らかにやりたいことと違うのであれば軌道修正を図る必要があります。
失敗を防ぐためにWEBライターができること
WEBライターの甘くない現実をできるだけ回避するために、できることがあります。
まずは、現実を把握しておこう
- 最初は文字単価が安くて当たり前
- カフェやコワーキングスペースで働くWEBライターは一部
- スケジューリングしておかないと締め切りに追われる
- 案件をとるのはとても難しい
- 地道に続けていく覚悟が必要
WEBライターに過度な期待を抱かず現実を知っておくことで、「こんなはずじゃなかった…」と想像外の現実に直面するリスクを減らすことができます。
契約や面談の際に、契約内容をしっかり確認しておこう
特にWEBライターを始めて間もないころは、「案件が取れた!」「契約にこぎつけた!」といううれしさから、ある程度のことには目をつぶって仕事を開始してしまう場合も多いかと思います。
しかし、そのような仕事の取り方は体力や気力をすり減らす要因となります。
仕事を開始してから「こんなはずじゃなかった」という事態に陥らないよう、事前に業務内容についての認識をすり合わせておきましょう。
私が確認しておいたほうがいいと思うのは、大きく分けて以下の5つです。
- 具体的な業務内容
- 付随する業務
- 納期・納品方法
- 単価
- 連絡手段・時間
例えば、文字単価の案件だったとしても、定期的にミーティングに参加する必要があれば、その分の時間を確保する必要があります。
また「平日の日中は連絡が取れること」が条件になっている場合も少なくありません。
反対に、担当者との連絡時間や手段がはっきりしていなかったために、不明点などがあっても連絡が取れずに困ることもあります。
そのため、上記の5つに関してはしっかり確認しておくようにしましょう。
複数の媒体・手段で仕事を探してみよう
案件をとる難しさや単価の低さに悩んでいる場合には、複数の媒体で仕事を探してみましょう。
WEBライターの仕事は、クラウドソーシングのほか、XをはじめとするSNSや求人サイトでも見つけることができます。
また、よく見るサイトがあれば、そのサイトを運営している企業に直接営業をかけることもできます。
知り合いからの紹介で仕事を請け負っているというWEBライターさんも少なくありません。
案件獲得に行き詰っている場合には、いろいろな手段を試してみましょう。
知り合いからの紹介は、単価が高く信頼関係も築けているため、安心して請け負えます。
単価や納期の交渉をしてみよう
あまりにも単価が低い場合は、単価交渉をしてみるのも一つの手です。
業務を請け負い始めてから半年ほどたち、ある程度クライアントとの信頼関係が築けていると感じる場合には単価交渉に応じてくれる可能性があります。
もしくは、契約前に相談をし、合意できた場合のみ仕事を請け負うというのもいいかと思います。
また、納期に関しても数日であれば伸ばすことが可能な場合があります。
私は余裕を持った納期で依頼をしていたので、数日であれば納期延長が可能でした。
まとめ
好きな場所で、好きな時に仕事ができるライターは、とにかく「自由!」というイメージが先行しがちだと思います。
今回は、そんなイメージの裏に隠れた「WEBライターの甘くない現実」をまとめてみました。
しかし、そんな現実はあるものの、WEBライターは実績がなくても始めやすく、副業としておすすめできる仕事です。
ぜひ、現実をよく知っておくことで、楽しみながらWEBライターを続けていってほしいと思います。