皆さん、「WEBライター」と聞いてどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
- 文章を書くくらいならそんなに難しくないっしょ
- 自由にいろんな場所で働けそう
- 時間に縛られずに仕事をすることができそう
そんなイメージをお持ちの方や、実際にそう思って仕事を始めた人もいるのではないでしょうか。
でも実際は、ほかの職種と同様にきついことやつらいこともありますよね。
というわけで今回は、WEBライター業務のつらいこと・きついことをまとめてみたいと思います。
「これからライターを始めたい」と思っている方は、ぜひ事前に読んで心構えをしていただければと!
すでにライター業を始めていて「しんどい…」と感じている方は、この記事を読んで「あるある」と思ってもらうもよし、乗り越え方を参考に対策を練るのもよしです。
WEBライターのきついこと10選
では、さっそくライター業のきつい部分を挙げてみましょう。
- ライティング案件数の増減が激しい
- 同じ案件でも、難易度や工数が違う
- クライアントの指示があいまい
- 目も肩も腰も手も疲れる
- 修正された文章が全く違うものになっている
- ライター職は実力主義の競争社会
- 自分の文章力に自信が持てなくなる
- WEBライター求人の中身は千差万別
- 文字単価が安い
- WEBライターってなんか軽視されがち
それぞれ詳しく説明(愚痴)していきます!
ライティング案件数の増減が激しい
これは、WEBライターのきついところベスト3には確実に入るんではないでしょうか!
案件がある時はめちゃくちゃあるんですよね。
でも、ないときはない!
「先月は50万円稼げたのに、今月はまだ10万円…」みたいなこともめずらしくないと思います。
ライターの業務は「自分が求めている量・数をコンスタントに発注してもらう」ことは難しいと理解したうえで、
- 収入の柱を増やしておく
- 生活防衛費を貯めておく
- 長期の仕事を増やしておく
など、対策を取っておくことが大切です。
同じ案件でも、難易度や工数が違う
たとえ同じプロジェクトの案件だとしても、執筆の元となる情報の量や質などによって、難易度や工数は全然異なります。
同じプロジェクトを数件こなし「だいたい5時間くらいライティングできるな」と見積もったのに、「次の案件は執筆するのに10時間かかった」ということも意外とあります。
納品後の修正回数が多くて、めちゃくちゃ時間がかかるということもありますよね。
(基本的には)時間給ではないからこそ、コスパを考慮して案件を選びたいですが、なかなか難しいのが実情…。
クライアントの指示があいまい
ライター業には
- 細かいルールや構成がしっかり決められていて、それに沿ってライティングする
- テーマや構成もライターにお任せで、ライターの企画力・創造力が求められる
と、大きく2つのパターンがあると思います。
それ自体は大きな問題ではなく、各々の得意・不得意や経験・好みで選べばいいと思うのですが…
テーマも構成もお任せで事前確認も不要と言われたのに、後々何回も手直しを求められる場合などは、精神的にも体力的にもきついですね!
修正を求められた際のフィードバック内容があいまいなのも憤ります。
でも「良い感じに直して」のような、あいまいな指示も意外と多いんですよね…。
やりとりの相手がライティング業務の発注元なのか、さらにその先のクライアントなのかにもよりますが、そんな時はまずは丁寧に詳細を聞いてみましょう。
もし、そういった質問に対して誠実に対応してくれないのであれば、その案件は辞めちゃってもいいかなと私は思います。
目も肩も腰も手も疲れる
ライティング作業をしていると、数時間ぶっ続けでパソコンに向かっているということも少なくありません。
だからこそ書き上げたときの達成感はひとしおなんですが、ハッと気づくと身体中が凝り固まっているということ…よくありますよね。
ライター職は自宅ででき運動不足になりがちな仕事だからこそ、体の管理はとても大事だと身をもって感じています。
座りっぱなしは健康に良くない!
修正された文章が全く違うものになっている
商業ライターが書いた文章は、納品してしまえばもうクライアントのもの。
なので記名がない文章が納品後にどう修正されていようと、基本的にはどうすることもできないのですが…。
自分で練りに練って書き上げた文章が、意図しない方向に直されていた時は切ないですね。
ただ、その修正を謙虚に受け止め、次に生かすことも重要!
ライター職は実力主義の競争社会
これは、編集者としてライターに仕事を依頼している立場の私が思う、フリーのWEBライターってきつい仕事だよなぁと感じることです。
プロのWEBライターといってもライティングスキルは人それぞれなんですよね。
「ライティングスキル」と一括りにしましたが、その中には
- 基本的な日本語力
- クライアントの意図を読み取る能力
- クライアントから情報を引き出す能力
- 言葉の言い換え能力
- 誤字脱字の少なさ
- スピードと質のバランス
- 構成力(ディレクションスキル)
などが含まれ、クライアントによって求めているスキルは異なります。
なので、運よく(発注元が求めている種類の)スキルの高いライターと契約を結ぶことができれば、それまで発注をしていたライターへの依頼は自然と少なくなります。
ライターの仕事は「契約にこぎつけるまで」ではなく、「依頼をもらい続けること」のほうがよっぽど難しいと思います。
自分の文章力に自信が持てなくなる
文章の良し悪しって、そもそも言葉で具体的に表現しづらいものなんですよね。
納期のように「間に合っていればOK」という基準があるわけでもなく、誤字脱字が全くないからといっていい文章とも限りません。
「これでいいのか…?」とちょっと不安な気持ちで書き進めることもしばしばあります。
そして、誰しもが一度は「自分ってライターに向いていないんじゃ…?」と悩む時期もあるんではないでしょうか。
でもだからこそ、納品をした後にお礼の言葉やお褒めの言葉をいただいたりすると、本当に心から安心するし、「次も頑張ろう!」という励みになりますね。
WEBライター求人の中身は千差万別
ライティングと言っても「ただ文章を書けばいいだけ」の仕事ってゼロに等しいですよね。
- 画像の入稿が含まれている
- WordPressへの入稿までがセットになっている
- 企画から始める必要がある
- 取材からライティングまで一括して行う
- 取材音源をもとにライティングをする
- 音源の書き起こしのみを行う
- すでにある文章をもとにリライトをする
- キャッチコピーのみを制作する
など、ちょっと考えるだけでも、いろんな種類のライティング案件が思い浮かびます。
例えば「チームメンバーと話し合いを重ねながら、クライアントの希望をかなえられる記事を書きたい」と思っている人が、正確性や速さのみを求められる「書き起こし」業務を長く続けるのは、きついと思います。
いくらコスパはよくても、自分に合った業務内容を選ばないとつらい思いをすることになるので、自分にあった会社とマッチングできるかがポイントですね。
文字単価が安い
ライター始めたての一番つらいのは、「稼げない」ということではないでしょうか!!
文字単価0.1円とかの案件もめずらしくないですよね。
「5,000文字書いて2,000円?時給換算すると…え?」となった経験がある人も少なくないのでは。
ライター関係のツテなどがなく、経験も全くないのであれば、最初の数件(個人的には3件が限度…)は文字単価1円以下の案件をして実績を積んでもいいと思います。
でも、そのあとは単価の高い案件に徐々に移行していきましょ!
時間を切り売りするようになると、心がすり減ります!
WEBライターってなんか軽視されがち
これは本当に主観でしかないんですが、WEBライターの仕事って軽視されがちな気がするのは私だけでしょうか…。
昨今のクラウドソーシングでの依頼相場を見ても、そう感じることが多々あります。
(良し悪しは置いといて)AIでもきれいな文章を書けるような時代だからでしょうか…
実際、いくつかのポイントを覚えれば基本的な文章レベルまで到達するのは簡単だと思います。
でも、その「いくつかのポイント」を軽視してしまう人や、最終チェックをおろそかにしてしまう人は、やっぱりライターにはあまり向いていないんじゃないかなぁと思います。
だからこそ「基本を丁寧にできる人はライターに向いている」と言いたいですし、そういうライターさんは大切に扱ってあげて!と大声で叫びたいです。
ライターの仕事がきついとき・つらいときの乗り越え方
このように、ライターにはいくつものきついことがあります。
そして、それらを乗り越えるためには、愚痴を言い合えたり励まし当たりするライター仲間を作ることや、ライティング環境を整えることなどが大事です。
きつい・つらい状況を乗り越えるためのアイデアを9つご紹介します!
スケジュールをしっかり立てる
何にも考えずにライティングをすると、時間が膨大にかかってしまったり、うまく文章を書き進められなかったりすると思います。
そんな時には
- 9時~10時 情報収集
- 10時~12時 構成
- 13時~18時 執筆
- 18時~19時 最終確認
というようにスケジュールを立て、それに沿って仕事をするのがおすすめです。
スケジュールを立てることで、何に時間がかかっているのかがわかるようになり、案件ごとにかかっている時間を認識することで、自分の時給も把握できます。
「単価は20,000円だけど、時給換算したら1,000円以下だった…」のようなことにならないためにも、時間は把握しておきましょう。
私はgoogleカレンダーで時間管理することで、作業漏れも防いでいます。
ライティング業務を仕組化する
また、ライティング作業は部分的に仕組化することも可能です。
- 音声入力を利用して執筆時間を削減する
- 文字起こし作業が必要な場合、アプリ等を利用してみる
といった工夫をすることで、1件にかかる時間が短縮できる、外出先での作業が可能になるといったメリットがあります。
※AIチャットなどを使うと規約違反になることが多いから注意!
ライター仲間を作る
個人的に、ライターを続ける上でのストレスを軽減するために何よりも大切だと感じているのが、ライティングの大変さ、きつさを理解してもらえる仲間を持つことです。
同じ案件を請け負っているライターさんや、twitterやオンラインサロンなどでできたライター友達がいると心強いですね。
つらさを理解してもらえたり、ちょっとしたライティング作業場のテクニックを教えてもらえたり、新しい案件の獲得につながったりします。
ライティング環境を整える
行動や精神面だけでなく、物理的な改善もライティング作業の負担を減らすためには大切です。
- デスクやチェア
- デュアルモニター
- キーボード
- ブルーライトカット眼鏡
こういった物理的な改善が、作業後の疲れの軽減&作業スピードの改善につながります。
私は以前、同じくライターの友人にAKRACINGのゲーミングチェアをプレゼントしたことがあるのですが、日々10時間くらい座っていても全く疲れなくなったそうです。
ちなみに私はリモートワークを始めてからブルーライトカット眼鏡を使うようになり、頭痛が減りました。
休みの日・時間をしっかりとる
特に、ライターを始めて間もないころは、がむしゃらに仕事を詰め込むこともあると思います。
でも、それをずっと続けるのは、体力的にも精神的にもきつい…。
長く続けるためにこそ、「毎週日曜日は完全に休む!」「毎日12時から13時までは必ず休憩する!などと、休む時間をしっかりとりましょう。
時間を決めずに働き続け、時間の切り売りになってしまわないように注意!
いろんなクライアントの案件を試してみる
一言で「ライティング」といっても、
- セールスコピーのライティング
- SEOライティング
- コンテンツライティング
- 取材から納品までのライティング
- 情報を並べるだけでいいライティング
- 専門知識が必要なライティング
などたくさんの種類があります。
そして、クライアントとのやりとりの多さや、フォロー体制、単価、工数などもそれぞれ異なります。
だからこそ、一つ、二つのクライアントに固執しないことをおすすめします。
とくに
- 契約外のイレギュラーを何度もお願いしてくる
- レスポンスが遅い、雑
- 単価が極端に安い
といったクライアントの場合は、後々トラブルになる可能性もあるので長く付き合う必要はないと思います。
(そもそも、そういうクライアントは急に消えるなどして長く付き合えなかったりしますよね)
ほかのライターさんの文章を参考にしてみる
「文章が思い浮かばない…」「最近スランプだ…」といったときには、ぜひほかのライターさんの書いた文章を参考にしてみてください。
自分とは違う切り口、ユニークな表現を見て学ぶことが、自分自身のライティングスキルのアップにつながります。
ほかのライターさんに再委託をしてみる
- 仕事量が多すぎて手に負えない
- 単価やクライアントに不満はないけど、自分に合うジャンルじゃなくて書いているのがしんどい…
そのようなときは、ほかのライターさんに再委託するのも一つの手です。
いくらかのマージンだけもらい、仕事自体はほかの人に振ることで、ほかの仕事も請け負えるようになり、収入アップや、執筆可能ジャンルの幅を広げることにもつながります。
ただ、再委託可能かどうかは契約書などに取り決めがあると思いますので、トラブルにならないように事前にしっかり確認しましょう。
とりあえず「無」で執筆し続ける
ライター始めたてで、これまで挙げた乗り越え方が当てはまらないorできないという場合には、とりあえず無になって執筆してみるのも、一時的にはありだと思います。
ただ、期限や案件数などは決めてからのほうが良いですね。
どんな仕事も、始めてちょっとした頃につらい時期がやってくることは、あるあるだと思います。
それが一時的なものなのか、ライターという仕事自体が合っていないのか、業務の進め方に問題があるのか、それを見極めるために期限を決めてがむしゃらにライティングをしてみる、というイメージです。
無でライティングをし続けて、心を枯らしてしまわないようには注意が必要…!
番外編:ライターを続けたいけど稼げないことにお悩みなら
ライターという業務は好きなものの、稼げなくて生活ができない…という場合には、まずは文字単価ではなく時間給で稼ぐことのできる仕事を探してみてはいかがでしょうか?
また、求人を紹介してくれたり、一定件数の仕事の依頼を保証したりしてくれているライタースクールに登録してみるというのもおすすめです。
時間給で働ける派遣・業務委託のライター業を探す
ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングサービスを使っている場合、初めから食べていけるほど稼ぐのは本当に大変だと思います。
そんな時におすすめなのは、派遣や業務委託で、時間給で働けるライター業務を探すことです。
人材紹介会社が間に入ってくれるので、危険な(?)派遣先に当たる可能性も少なく、ある程度まとまった収入が保障された状態で、ライター教育もしてくれます。
「ほとんどライター業務をやったことはないけど、今後も続けていきたい!」という人におすすめの方法です。
お仕事獲得までをサポートしてくれるライタースクールに通う
本業などの都合上、派遣社員などでがっつり別業務に入るのは難しい場合もあると思います。
また、ほとんど経験がないという場合は稼げる仕事や、コスパのいい仕事を見つけるのは大変ですよね。
そんな時は、お仕事を獲得する方法まで教えてくれたり、実際にお仕事の発注までをサポートしてくれるライタースクールに入会してみるのも手だと思います。
最近は、どこのライタースクールも無料体験ができるので、ライティングの基本をおさらいする意味でも一度試してみることをおすすめします。
WEBライターは慣れるまでが大変。慣れてからは数倍楽になる!
これからライターを目指す人には、「そんなに簡単じゃないから軽い気持ちなら勧めないけど、ある程度歯を食いしばって努力できるならおすすめです」と伝えます。
特にライター業務を始めたての場合は上記のような「きついこと」「つらいこと」があるのですが、慣れてくると
- 効率的に執筆できるようになる
- 単価が上がる/単価の高い仕事を請け負える
- ゆえに、合わないクライアントとさようならができる
ようになります。
だからこそ、初めのちょっとは我慢の時!
本気で「ライターになりたい!」と思っているのであれば、最初の数か月は学びの時間だと考えましょう。
この大変な時期を乗り越えるために
- ライター仲間と情報交換をする
- ライティング業務をルーティン化する
- 作業環境を整える
- クライアントに相談をしてみる
といった工夫をするのがおすすめです!